ネットパトロールと言う言葉をご存知でしょうか。インターネット上のWebサイトを巡回して、犯罪に繋がるような有害情報(著作権侵害やわいせつ物頒布、覚醒剤売買などの違法行為)を見つけ出すことを言います。

学校においても、インターネットに関する授業がされていますが、民間業者に委託する形でパトロールがされているのです。生徒がネット上でトラブルを起こさないためにいつも監視することが目的となっています。

ただそれは、不正アクセスになるのではないかと思われることもあるかもしれません。確かに、相手の許可なくしてネットワークやコンピューターに勝手にアクセスしたなら、不正アクセスになります。

ただ、学校で業務委託をしている業者が監視のために許可を受けているのであれば、不正とはなりません。ネットパトロールが適しているのは、子ども達のネット利用動向を把握したい場合、子ども達に高いネットリテラシーを持たせたい、定期的な調査や長期間にわたる調査ができない場合です。

この様な場合には、外部のピットクルー株式会社などといった業者に依頼することが便利なのです。ネットパトロールをしてくれる業者では、まずインターネットの利用状況を調査します。

学校裏サイトなどの掲示板への書き込みを調査するのです。そして、子ども達の利用状態を定期的にレポートとして学校側に提出するという仕組みになっています。調査においては、問題となる点がどの程度のリスクレベルとなっているのかを策定し、リスクレベルによってすぐに報告をするなどの対応がとられます。

トラブルが発生した際の個別での調査や、相談窓口を始めとして問題となる書き込みの削除依頼を代行してくれるなど、業者からは色々な支援サービスを提供してもらうことが可能となっています。

それに、リーフレットやメールマガジンを利用して、教職員に対し情報提供も行ってくれる業者もあるのです。そして、中には啓発活動も行っているケースもあります。保護者や生徒に向けたセミナーへの講師派遣や、ネットパトロール調査に関するマニュアルの作成など、安全に安心してインターネットを利用するための啓発活動も行われるのです。

学校側が行っているネットパトロールは、皆が見られる状態になっているサイトを見て回るだけとなっています。よって、問題となる書き込みを偶然に見つけられることはあるでしょう。

これはプライバシーの侵害にもなりません。誰でも見られる掲示板に書き込みをしているのは生徒側となるので、違法行為をして調査をするわけではありません。反対に、ロックをしてあるなど見えない状態にしてあるなら、調べようがないのです。

もし見た掲示板の書き込みが、犯罪が絡んでいるように判断されるなら、警察の調査が必要となります。ちなみに、Twitterでもネットパトロールの調査に引っかかるケースがあります。

この場合は、引っかからないようにアカウントに鍵をかけるとパトロールには引っかかりません。中には、LINEのタイムラインに悪口を書いたら、学校の校長先生や教頭先生、担任の先生、親などから話しを聞かれたというケースもありました。