ワンクリック詐欺とは、ダイレクトメールや広告サイトで紹介されていたリンクをクリックしただけで、あとになってから法外な料金請求をされるというネット犯罪の一種です。その請求は、脅迫的な文面であり、無理矢理振り込ませようとすることがあります。

どういった犯行の手口なのかと言うと、通常は利用者にリンクをクリックさせることにより情報を得て、その情報を元にして請求のメールを送り付けてくるのです。相手としてはリンクをクリックさせることが大切なので、怪しまれないようなメールマガジンなどを装っていることもあります。

中には、知人からのメールを装うなど巧妙に仕組まれていることもあります。後から請求のメールが送られてきますが、内容が高圧的であることがあり、利用者の不安を煽るような文になっているのです。

事例としては、スマホを操作していてメールに記載されていた外部サイトのリンクを何気なくタップしたところ、『入会ありがとうございました』などという文字の画面が出たというものがあります。

その画面には、個体識別番号や端末情報やプロバイダ情報などといったものも記載されていたのです。そして、3日以内に62000円を支払うように要求されたことで、怖くなり振り込んでしまったというのです。

対策としては、怪しいメールやリンクといったものは無視をするに限るということです。相手にしてはいけないのです。迷惑メールが来たとしても、興味本位で開くことはNGです。

もしメール自体は開いてしまったとしても、本文に記載されているリンクをクリックしないようにしましょう。そのリンクのURLには、メール受信者のメールアドレスが特定可能となっているIDが埋め込まれていることが多いです。

よって、クリックしてしまうと、URLをクリックしサイトを訪問したという事実が相手に知られてしまう可能性があるのです。もしメールがHTML形式であれば、メールを開くだけでネットワーク情報を相手に知らせてしまうパターンもあります。

こうしたことから、普段から怪しいメールを開くことのないように、メーラーのフィルターの強度を高くしておくことも対策の1つです。アダルトサイトなどといったサイトに掲載されているリンクは信用しないことが大事です。

もしクリックしてしまったとしても、犯人はあなたのメールアドレスまでしか知ることができない場合が多いです。なので、無視をすることが一番の対策になるでしょう。もし請求のメールが届いたとしても、相手にしてはいけないのです。

払わなければいけないのだろうかと思い、焦って返信してしまう可能性もありますが、放っておくことがカギです。英文などで海外から送られてきたメールも毅然として放置することが重要です。

もしも仮に、住所や電話番号まで知られてしまった場合や、既にお金を振り込んでしまった(もしくは課金のボタンを押した)という場合は、躊躇うことなく国民生活センターや警察に相談することがおすすめです。

そして、もう一つのポイントとなるのは、相手から送られてきた請求メールは全て保管しておくことが大事なという点です。捜査や訴訟をするとなると、それが証拠となってくれるからです。